ホエーって何?

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一滴も無駄にしない「もったいない」の心で手作りカッテージチーズとホエー活用術 

6月1日は「牛乳の日」です。
皆さんは牛乳をどのように楽しんでいらっしゃいますか?

今日は、和食の「もったいない」精神を大切にしながら、牛乳を余すことなく活用する方法をご紹介したいと思います。
それは、手作りカッテージチーズとホエーを使った和風アレンジ料理です。

「一物全体」の考え方と牛乳

和食には「一物全体(いちぶつぜんたい)」という考え方があります。
食材を丸ごと使い切り、命をいただくことに感謝する心です。この精神は、牛乳からカッテージチーズを作る際にも活かすことができます。

牛乳からカッテージチーズを作ると、副産物として「ホエー(乳清)」が生まれます。
このホエーには豊富な栄養素が含まれており、捨ててしまうのはもったいない。
まさに和食の心に通じるものがあります。

手作りカッテージチーズの作り方

材料:

  • 牛乳 500ml
  • 酢または レモン汁 大さじ2

作り方:

  1. 牛乳を鍋で温め、沸騰直前で火を止める
  2. 酢またはレモン汁を加えて静かに混ぜる
  3. 分離したら清潔な布巾またはキッチンペーパで濾す
  4. 布巾に残ったものがカッテージチーズ、濾した液体がホエー

カッテージチーズの和風活用術

現代版白和え

豆腐の代わりにカッテージチーズを使った白和えは、いっそう滑らかで優しい味わいに。
ほうれん草や人参と合わせて、白みその風味を少し加えると絶品です。

精進風白いソース

カッテージチーズに白だしと少量の味噌を混ぜ合わせれば、野菜や魚にかける和風クリームソースの完成。
精進料理の心を現代に活かした一品です。

海苔チーズおにぎり

カッテージチーズに細かく刻んだ海苔と少量の醤油を混ぜ込み、おにぎりの具材に。
洋と和の絶妙なハーモニーが楽しめます。

ホエーご飯 〜現代版だし炊きご飯〜

そして注目すべきは、このホエーを使ったご飯です。

ホエーご飯の炊き方:

  • 米2合を研いだ後、ホエー100ml〜150mlを入れ、炊飯器の2合のメモリまで水を足す
  • 少量の昆布を加えるとより和風に
  • 炊き上がりはほんのり甘く、コクのある仕上がりに

ホエーには乳酸菌やタンパク質、ビタミンB群が豊富に含まれています。
まさに栄養価の高い「だし」として機能し、現代版のだし炊きご飯と言えます。

伝統の発酵技術との共通点

牛乳を酸で分離させてチーズを作る技術は、日本古来の発酵食品作りと共通する部分があります。
味噌、醤油、漬物など、微生物の力を借りて食材を変化させ、保存性と栄養価を高める知恵です。

カッテージチーズ作りも、酸による発酵作用を利用した伝統的な食品加工技術の一つです。

まとめ

6月1日の牛乳の日をきっかけに、親子でカッテージチーズ作りに挑戦してみませんか?手作りの楽しさを味わいながら、栄養豊富なホエーの活用法も学べる、一石二鳥の体験です。

お子様にとって、食べ物がどのように作られるかを知ることは、食への感謝と自然への畏敬の念を育む大切な学びとなります。
また、普段何気なくいただいているヨーグルトにも乳清が含まれていることを知れば、食材を大切にする心も芽生えることでしょう。

この機会に、ぜひご家族で牛乳の新たな恵みを発見してください。
きっと、日々の牛乳やヨーグルトが、より尊い存在に感じられることと存じます。
食を通じて家族の絆を深め、日本の美しい食文化を次の世代へと繋いでまいりましょう。

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この記事を書いた人

平沼 芳彩のアバター 平沼 芳彩 箸文化研究家・礼法講師・和食文化継承リーダー

お箸は、自然の恵みを私たちの心と身体へと橋渡しする、命を繋ぐ大切な道具。日本人が一生を通して毎日使う最も身近な食具だからこそ、その価値を見つめ直したい。
四季の移ろいを感じる歳時記とともに、日本の豊かな生活文化や箸にまつわる知恵を発信します。

2018年「かながわシニアビジネスグランプリ」ベストプラン賞受賞。
NPO法人みんなのお箸プロジェクト副理事長として、2,000人超の子どもや保育士を指導。『発達に合わせて伝える 子どものための食事マナー』を監修。NHK Eテレ・フジテレビ・ラジオなど多数のメディアに出演し、新聞、雑誌、ウェブにも掲載。

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