3月14日はホワイトデー。
最近では「キャンディーデー」と呼ばれることもあるそうです。
バレンタインデーのお返しとして、
キャンディーやお菓子を贈る日として定着していますが、
今日はその主役でもある「飴」のお話をしてみたいと思います。
飴の歴史はとても古い
飴の歴史は古く、
『古事記』にもその記述が見られます。
当時の飴は、現在のように砂糖を使ったものではなく、
米や穀物のでんぷんを糖化して作る水飴のような甘味でした。
砂糖がまだ広く使われていなかった時代、
人々は穀物の力を生かして甘味を生み出していたのです。
また、日本には甘葛(あまづら)という甘味料もありました。
植物の樹液などから甘みを取り出したもので、
平安時代には貴重な甘味として用いられていたといわれています。
砂糖の広まりと飴文化
砂糖の原料であるサトウキビは、
ニューギニア周辺が発祥といわれています。
その後サトウキビはインドへ伝わり、
砂糖を作る技術が発展しました。
さらにその技術は中国へと伝わり、
日本には奈良時代に伝来したとされています。
当時の砂糖はとても貴重で、
薬として扱われるほどの高級品でした。
やがて室町時代になると、
南蛮貿易によって砂糖がもたらされ、
茶の湯の広まりとともに和菓子文化も発展していきます。
江戸時代になると砂糖が少しずつ広まり、
庶民の間でも甘味が親しまれるようになりました。
べっこう飴や黒飴、
そして縁日で見かける飴細工など、
さまざまな飴菓子が生まれます。
江戸の町には飴売りの声が響き、
飴は人々の日常の中に溶け込んでいきました。
江戸から続く飴屋の文化
江戸の町では、飴は身近なお菓子であると同時に、
職人の技が光る菓子でもありました。
老舗の飴屋もこの時代に生まれ、
江戸の味を今に伝えています。
先日、江戸時代から続く菓子舗
榮太樓總本鋪
12代目社長 細田将己氏の
お話を伺う機会がありました。
長い歴史の中で受け継がれてきた飴づくりの技と、
変わらない味を守り続ける姿勢。
そして、現代の時代に合わせた販路の広がりについても、
興味深いお話を伺うことができました。
味は変わらずとも、
時代のニーズを探り続ける姿勢が
とても印象に残りました。
甘い気持ちを贈る日
ホワイトデーに贈るキャンディーには
「あなたが好き」という意味があるともいわれます。
ころんと小さな飴玉ですが、
その中には甘い気持ちが込められています。
今日のおやつに、ひと粒の飴
忙しい毎日の中で、
温かいお茶と小さな飴をひと粒。
ゆっくりと溶けていく甘さが、
心をふっとほどいてくれることがあります。
小さな飴玉の中にも、
日本の長い甘味文化の知恵が息づいています。
ときには、そんな小さな甘さを楽しむ時間も
大切にしたいものですね。
飴の歴史や文化については、農林水産省の広報誌でも特集されています。
よろしければ、こちらもあわせてご覧ください。
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1611/pdf/1611_07.pdf
横浜市在住 平沼 芳彩


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