開催日時:令和7年9月7日(日)10:00~12:00
会場: 美杉台地区行政センター 会議室
テーマ:「発酵ってなあに?」「味噌玉を作ってみよう」
元気いっぱい! 夏休み明けの子供たち
長い夏休みも終わり、2学期が始まりました。
少々疲れが出ている頃かと心配しましたが、元気な笑顔が揃いました。
発酵に必要な「こうじ」って何者かな?
「簡単に言うと、麹は、私達のお腹の中を元気にしてくれるんですよ。」と講師。
腸の大切な機能に解毒作用や消化吸収といった働きがありますが、腸が元気で頑張るために、麹がとても役立ちます。腸が元気ならば、免疫力が高まって風邪なども引きにくくなり、病気と戦う力も強くなるのです。
ふだん塩麴唐揚げや塩麴○○など、料理名を耳にしている子供たちですが、美味しいだけではなく、身体にも良いと分かり、「えーそうなんだー」「知らなかった」とあちらこちらから声が上がっていました。

発酵ってどういうこと?
目に見えない微生物が食物を変化させること。
例えば、牛乳に菌を加えることで、ヨーグルトができたり、チーズができたりしますね。
このように、菌が牛乳の成分を分解して、ヨーグルトやチーズといった新たなものを作り出すことを発酵と言います。
「皆さんの知っている発酵食品を書いてみてください」と講師から問いがあり親子で話し合っていると、
「青い梅のシロップ漬けも発酵食品ですか」と男の子。
「なかなか渋いところを見つけましたね」と講師
「毎年お母さんが作っています」と男の子
大人の行動をよく見て覚えていることに、講師をはじめ大人全員が驚き、感心しました。
答えには味噌、納豆、ヨーグルト、醬油、酒、みりん、パンなど、身近な食材の名前がたくさん並びました。

菌のいろいろ、良い菌と悪い菌
例えば、ヨーグルトとチーズに使われる菌が違うように、お腹の中にいる菌も違います。
お腹の中にいる腸内細菌は、悪い菌から体を守り、体を元気にしてくれる菌。でも、お腹の中にも、良い菌と悪い菌がいます。
更にそれらを分けていくと、カビ、酵母、そして細菌に分類されます。と講師が説明を始めると、良い菌、悪い菌、カビはよく耳にする単語ということもあり、子供達は気になる様子で、ホワイトボードを見つめます。
乳酸菌や納豆菌、麴菌。パン酵母やビール酵母など。
カビにも良いカビと悪いカビがあるけれど、 日本人は昔から良いカビと仲良くするのが上手だったのです。
例えば、調味料の「サシスセソ」を知っていますかと子供達に尋ねると、「サ」は砂糖、「シ」は塩、「ス」は酢、「セ」は醤油、そして「ソ」は味噌やみりん、と全問正解に講師も驚いていました。
そして、昔は砂糖がとても貴重で、実際には砂糖を使えなかったため、昔々はそれがお酒だった。
つまり私達の食生活を支えていたこれらはすべて良い菌の麹菌で、もし麹菌がなかったら、現代の私たち日本人の食卓には、これらの調味料は存在しなかったかもしれませんねというお話に皆うんうんと納得していました。
味噌の材料は?
「朝の味噌汁は毒消し」と言われるくらい、身体に良いとされているお味噌汁。
その味付けに必要な味噌は何から作られているのか。
まずは材料の説明です。大豆、麴、塩のみなのですよとの説明に「えーそうなんだー」とあちこちから声が上がります。
味噌の色には違いがあって、例えば、明るい黄色や、黄金色のような黄色。
そして焦げ茶色、あるいは黒っぽい焦げ茶色と、大きくこの三つに分類できます。
では、みんなのお家には、どんな味噌がありますか、と講師が尋ねると、ほとんどの家庭で黄金色のようなお味噌だと答えが返ってきました。
不思議そうにしている子供たちに、なぜ色が変わってしまうのか、講師が続けます。』それは、麴という微生物が味噌の中で活発に働き、発酵が進み、だんだんと色が濃くなっていくからなのです。
こうして発酵が進むことを「熟成」と言い、例えば味噌だと美味しくなり、コクも出て、良い菌が増えていきます。
ですから、味噌をお味噌汁にして摂るようにすれば、手軽に他の栄養素も口にすることができるので、とても良いといえますね。

ついにワクワクの味噌玉作り!
今回のメインイベント「味噌玉作り」では、身体に良さそうな具だくさんの味噌玉を2つ作ります。
目の前には球体になった味噌や玉麩、花びら麩、乾物が並びます。
まずは、講師のデモンストレーションを見て、「可愛い」「早く作りたい」と子供達。
親子で味噌玉作りが始まりました。
計量スプーンを初めて使うという子も多く、「多過ぎた」「少な過ぎた」
「この花麩、どこに置こうかな」と親子で楽しそうにデコレーションしていました。
出来上がった味噌玉を1か所に集め、味噌玉集合写真の撮影会。
「早く飲みたーい」「飲むのもったいない」と大変盛り上がりました。


味噌玉の後日談
作った味噌玉は持ち帰りました。
子供達から
「飲むのが勿体なかった。」
「今度は1人で作ってみたい。」
「美味しかった。」
保護者から
「お湯を注ぐだけで、こんなに美味しいお味噌汁が飲めることに驚きました。」
「栄養たっぷりなお味噌汁が手軽に作れて、よく作るようになりました。」
「冷凍しておけるので便利です。」
と感想が届きました。
次回予告(最終回)
第5回 10月5日(日)10:00~13:30
テーマ:「うどんは何から作られるのかな?」
「そうめんとうどんの食べ比べ」
「飯能すいーとんを作って食べてみよう!」


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