「だしってなんだろう? 五感を使って味わおう!」
2025年7月12日(土)、大岡地区センターにて和食文化親子教室の第2回目が開催されました。
今回のテーマは「だし」。
和食の基本でありながら、実は知らないことも多い”だし”の世界を、親子で五感を使って体験しました。
📚 座学編:だしってなんだろう?
動画とクイズで楽しく学習
「だしってなんだろう?」この素朴な疑問から始まった第2回目。
まずは煮干し・鰹節・昆布の製法動画を全員で鑑賞し、その後クイズで楽しく学習しました。
「煮干し、昆布だし、鰹節は何からできているの?」というクイズでは、「はい!はい!」と元気よく手を挙げる子どもたち。正解すると「やったー!」と大喜びする姿が印象的でした。
「海から生まれたんだね」と、前回学んだことを思い出しているようでした。

🔬 体験編:煮干しの解剖体験
集中して取り組む子どもたち
座学教室での煮干し解剖では、子どもたちが真剣な表情で取り組んでいました。
煮干しを手に取り、じっくり観察。「ここが骨かな?」「目がある!」と、子どもたちは興味津々。
頭、骨、筋肉以外にも内臓を見つけて驚いたり、「食べてみたい!」と勇気を出して口にする子も。
思わぬハプニング!
「おいしい!」という声があちこちから聞こえてきて、自然と笑顔がこぼれました。
解剖後はお持ち帰り用の袋をご用意していましたが、煮干しを丸ごと「美味しい!」と言ってペロリと食べてしまったお子様もいらっしゃいました。
その自然な反応に、保護者の方々も思わず笑顔になられていました。


🥢 鰹節削り体験~香りを感じよう~
株式会社にんべん様からの鰹節提供
今回の鰹節削り体験では、株式会社にんべん様より上質な鰹節をご提供いただきました。
創業320年を超える老舗の本格的な鰹節を使用できたことで、より深い学びと体験を提供することができました。
心より感謝申し上げます。
親子で力を合わせて
初めて見る鰹節削り器に、子どもたちは目を輝かせてチャレンジ!
「かたい!」「すべる~!」と悪戦苦闘しながらも、親子で力を合わせて削っていきます。
削る手応え、音を確認しながら、削るたびに立ちのぼる芳醇な香りに「いいにおい!」と笑顔が広がりました。
集中しすぎた保護者の皆さん
実は、この鰹節削りは保護者の方々にとっても初体験という方が多く、最初は恐る恐る削り器を手にされていました。
ところが、削り始めると…なんと、お子様より大人の方がハマってしまう光景が!集中して削り続ける保護者の方々の真剣な表情に、お子様たちが「ママ、まだ?」「パパ、代わって!」と声をかけるほどでした。
薄く削った鰹節の試食も「美味しい」と言って味わっていました。


🍲 調理室での実践体験
鰹一尾から何本の鰹節ができるの?
調理室へ移動した子どもたちを迎えてくれたのは、にんべん様提供の「かつお解体ぬいぐるみ」!
鰹の体のしくみを知りながら、一本の鰹から背節2本、腹節2本の計4本の鰹節ができることを学びました。
背と腹で味も風味も異なることに、「えー!知らなかった!」と驚く保護者の方も多数いらっしゃいました。


出汁の引き方を実践
いよいよ実際の出汁引きに挑戦。調理室に立ち込める鰹のいい香りに、「わあ、いい匂い!」「お腹すいた〜」という声があちこちから聞こえてきました。
子どもたちは真剣な表情で出汁が出来上がっていく様子を見守り、その香りと色の変化に感動していました。
🍲 だしを飲み比べてみよう
基本の鰹だし
その後は、実際に鰹節でだしを引いて試飲しました。
「おいしい!」「おかわり!」「おかわり!」
このコールが教室に響き渡り、保護者の方々もびっくり!特に印象的だったのは、お出汁を4回もおかわりしたお子様。
それでもまだ「また、ちょうだい〜」とおねだりする姿に、私たちスタッフも驚きました。
様々なだしの飲み比べ
さらに、以下のだしの実演と試飲も行い、だしの風味・香り・味わいの違いを感じていただきました。
- 昆布と鰹節の合わせだし
- 枯節(本枯節)のだし
- 荒節のだし
「同じ鰹節でも味が違う!」「枯節の香りがふんわりしてるね」と、大人も子どもも驚きながら真剣に味わっていたのが印象的でした。
種類の違う出汁を合わせることにより、味に深みが出てもっと美味しくなることも学んだ子どもたち。
この発見が止まらない「おかわり!」に繋がったのです。



💡 保護者の方々の大発見
「これがあれば、茶碗蒸しもかき玉汁も簡単にできるんですよ」とお伝えすると、「へえ~!」と保護者の皆さんもびっくり。
「だしって難しいと思っていました…」 「いつも買うものだと思っていました」 「こんな簡単にできるんですね!」 「子どもがこんなに喜ぶなんて!」
「家でも作ってみます!」と意欲的になられる保護者の方。皆様それぞれに新しい発見をお持ち帰りいただけたようです。
🌟 和食の知恵を親子で体験
普段は何気なく食べている和食。
その味のもとである”だし”を、見て・触れて・香って・味わって・学ぶ。
五感をフルに使った今回の教室は、子どもたちの好奇心をぐんぐん引き出し、保護者の方にも新しい発見の多い時間となりました。
何の調味料も加えていない、素材そのものの”うまみ”。
子どもたちの敏感な味覚は、この自然な海の味わいをしっかりとキャッチしてくれたのです。
第2回目も子どもたちの素直な「美味しい!」という声と、保護者の方々の驚きと発見の表情がたくさん見られ、和食文化の素晴らしさを改めて実感する時間となりました。
次回(第3回)は8月9日(土)「発酵ってなんだろう」「おから味噌作り」を予定しています。
親子で楽しめる和食の知恵と体験をお届けします。どうぞお楽しみに!


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